東京ノスタルジア~15年目のラブレター~ | 体で売って仕事を穫れ 中村圭太

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中村圭太が所属事務所ケイエムシネマ15周年公演の舞台で金髪で金属バットを振り回しています。ただ髪型はいつもと同じです。

主人公の池田政典の弟役であり、敵役である大きな役です。ただ敵なので要所要所しか出演していません。兄に逆恨みをし(逆恨みっぽく描かれてるけど正当な怒りのような気がします)歪んでしまった、狂気じみた役で大変難しい役だったと思います。
今までのイメージと違う役を中村圭太にさせようとしたのでしょうか。
やめておけば良かったのに。

古田新太、升毅、槍魔栗三助(現在の生瀬勝久)、立原啓裕、山西惇、羽野晶紀、牧野エミなどが出演していた読売テレビの「現代用語の基礎体力」「ムイミダス」「未確認飛行ぶっとい」などを見てきた世代なので、エンターテイメントとして成立している劇団員は大好きでした。升毅が「沙粧妙子 最後の事件」の梶浦圭吾として出演した時は嬉しかったし、和泉元彌が問題を起こすと羽野晶紀のためにしっかりせいやと思ってしまいます。

朝日放送の「安楽椅子探偵」を見たあたりから、演劇は自分たちだけの舞台でやれ、文化祭のような身内のノリを公衆の電波で流すなと思うようになってきました。「安楽椅子探偵」は演劇のノリが好きじゃないと辛いドラマでした。おかげで山内圭哉や後藤ひろひとなどの後ろの世代も受け入れることができません。福田転球は男前だから見るけど。

演劇の身内ノリが大嫌いで大嫌いでかなり悪意を持っています。ただ、今回は中村圭太のために演劇を自ら望んで見るのだから、暖かい目で見ようと思っていましたが、無理でした。

中村圭太が出演している舞台をDVD化してくれたケイエムシネマには感謝しています。
音声の大きさがバラバラだったり、「涙くんさようなら」のくだりで編集がおかしいのは、市販のDVDではないので別にそんなには気にしません。少しは気になるので書きました。

昭和が舞台なのですが、話の作り自体も一昔前のものでした。今時、自暴自棄になった人が包丁を振り回している時に「俺を刺せ」と言って、結局刺すことができないで、包丁を奪うという収束方法はないと思う。

美花役の堀内夏海はこの舞台のためにオーディションで選ばれた中学生ぐらいの娘です。かわいそうに。
美花は韓国にいる母の病院代を稼ぐために日本に歌手となるためやってきました。美花の母の病気はそんなに軽いものではなく結構重病そうです(何の病気かは明らかになっていません)。今にも母が亡くなりそうなのに韓国から出てきて日本で今から歌手になって稼ぐってえ、なんて悠長なことしているの?無理がありすぎませんか?父に会いにきただけならまだ分かるけど。韓国人というのも最初は納得できなかったのですが、最後で絶対的な距離が必要なので無理無理納得しました。

だからといって韓国人にイノセンスを求めるのはやめて欲しい。いや韓国人なのが問題なんじゃなくって、純粋な設定の人が要るから外国人って。思い込みにもほどがある。
中途半端なカタコト日本語も鼻につきました。途中から助詞「てにをは」を使用して、普通に話しとるがな。

一番むかついたのはヨンヒ役の高嶋みありの設定で、大阪から東京にでてきた在日韓国人3世のホステス役でした。自分が韓国人か日本人かも判断できない。桜は韓国で日本のものだから悪い木として伐採されたが、済州島が原産地説が出てきて伐採されなくなった。桜の起源は結局のところ分かってない。起源は関係ない「桜は桜やし、ウチはウチ」と自分語りをしてくださいます。生まれがどうとかこだわっているやつは心を見ようとしないドアホや、とのことです。

何がいいたいのか伝わりにくいかもしれませんが、舞台を通しで見ても何がいいたいのかさっぱり分かりません。このことがあとの話に繋がるかというとまったく繋がりません。脚本書いた人がプロパガンダを流したいだけのようです。心を見ようとしないドアホは誰か言ってやりたくなりました。

この桜の話は染井吉野(ソメイヨシノ)のことを言ってるのですが、起源は日本と決着ついてるそうです。そう言っているのは韓国の話を信じている人(脚本家)だけです。

あと話の流れにまったく関係ないところで、中村圭太に「お前何人だ?」と尋ねられ、高嶋みありは「世界人」と答えます。本当に意味がないところでそう質問しそう答えるんです。
そういう思想を広めたいのは分かります。それはそれ専門の舞台でやればいいのに、東京ノスタルジアはそういう左翼運動のプロパガンダ話ではなかったので、合間に挟むこんで観客に刷り込もうとするのは勘弁願いたいです。誰か止めろや。

宮崎順子演じるユーランという中国人の設定の人も出てくるのですが、こちらは国籍を超えての恋愛問題のレベルで、そういう問題には絡めませんでした。これぐらいにしとけばいいのに。無理無理歴史の問題とかを絡めてくるからややこしくなっています。というか宮崎順子を含めて全てのの外国人設定の人が外国人である必要性がない話が多すぎです。ダン(垂柳敦志)がハングルでいきなり話だすのも意味なさ過ぎ。

「東京ノスタルジア~15年目のラブレター~」は下町の人間模様の話なのですが、外国人という設定で安易に役の種類を増やすのではなく、職業・所属・思いなどで役の種類を増やした群像劇だったら良かったのにと思います。

かといって、日本人だったら良かったのかというと他の人の話も残念な話ばかりです。

熊雄のいぐち武志の裏切りも、話を聞いてる伏線はありましたが、肝心なシーンで良心の呵責に苛まれて、誰も気がついていないのに自ら罪を告白しだすし、その罪はあっさりすぐ皆に許されるしといった感じで、エピソードの積み重ねで物語が厚くなるのかと思いきや、エピソード自体がぺらんぺらんなので、話が膨らみませんでした。

物語の主軸である池田政典と堀内夏海の親子関係(もしくは池田政典と美花の母との恋愛関係)、池田政典と中村圭太の兄弟関係、池田政典の歌いだすことへの葛藤の3つが、渾然一体となりカタルシスを経たところで歌いだすのかと思っていたのですが、それぞれの話が重なることのないまま終わりへと向かいました。

池田政典と中村圭太の兄弟関係だけ書きます。
15年前人気歌手だった池田政典が薬に手を出してしまい逮捕されます。その面会に行こうとした母と妹が交通事故に巻き込まれてしまい、それを恨む弟の中村圭太という基本設定です。中村圭太は池田政典を追いつめようと、池田政典が働いている店の土地を奪おうとしてきます。

いろいろあって中村圭太と池田政典は2人だけで話をすることになります。
優秀な兄を持つ「ケンジの弟」である限り、池田政則がいる限り幸せにならない中村圭太は、池田政典に死ぬことを望みます。次の日歌う予定があった池田政典は、死ぬのは明日まで待って欲しいと頼みます。死ぬ代わりに土下座して謝れと中村圭太は要求してきました。
何を言ってんの?ってつっこみたくなります。

結局その要求は中村圭太は認めず、池田政典をいつも持っている金属バットで殴ろうとします。しかし、そのバットを振り降ろせない中村圭太は池田政典を殺せず二人は和解します。
池田政典がここで「歌いたい」と訴えてくるのかと思ったのですが、なしくずし的に中村圭太の自爆で、歌うことの思いを示すことなく、兄弟の和解の話の方に進んでしまいました。殺せないことと和解することがなんで結びつくのかは納得できませんでした。

中村圭太がその場から立ち去ろうとする際、池田政典は「出て行く時ぐらい」と表出口を指差し勧めるのですが、悲しそうに笑って中村圭太は裏口から出て行きます。
ずっと裏街道を走ってきた中村圭太はこれからも裏街道を突き進むあざとい演出ですね。
他にもエアダンスやエアキャッチボールなど面白演出盛りだくさんです。

中村圭太は狂ったように高笑いをしているのですが、迫力がありませんでした。
演劇してる人じゃないだろうから、演劇独特の演技は無理がありますよね。
それ以前に演技力の問題か。

中村圭太の見所は積もりに積もった兄・池田政典への心情を吐露する独白のシーンです。
本当そのくらいしかない。

「東京ノスタルジア~15年目のラブレター~」は話の進み方が唐突過ぎて、人の気持ちを思いを汲むということがありません。15周年、所属俳優を一人一人にスポットをあてつつ多数使用しなければならないと、いろんな条件を盛り込みすぎて収集がつかなくなってるような。テレビっ子で分かりやすい話しか見ていなので、実は演劇ならではの話の組み立て方があり、自分が面白さに気づいてないだけなのかもしれません。悪意もあるし。

金髪の中村圭太を見たい方以外はあまりおすすめしないです。
でもカメラワークの問題でアップで中村圭太の顔が確認できる場面は少ないですよ。
あと池田政典の驚くべき若さを確認したい人は見た方がいいかもしれません。

堀内夏海に背中に直接サインしてもらうために垂柳敦志が上半身裸になっていました。
背中にサインを書いてもらう間、観客席の方をずっと向いているので、垂柳敦志は乳毛を晒しっぱなしでした。

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内容

主人公のケンジ(池田政典)は15年前に売れていた歌手だったが、絶頂期に薬を手をだしてしまい刑務所へ。現在は出所しサトコ(澤田誠志)の店「赤い靴」でバーテンとして働いている。刑務所に入所していた時、ケンジに面会にくる途中に母と妹が交通事故にあい、薬が原因で歌も家族も失ったケンジは未だ立ち直れないでいた。ケンジが歌手だった頃のドラマー・熊雄(いぐち武志)、「赤い靴」のホステスたちと共同生活を送っている中、さまざまな問題がふりかかってきた。

「赤い靴」のオーナーサトコは寒川(竹ノ内啓喜)からお金を以前から借りていた。駅前都市開発地域に「赤い靴」が含まれてしまったことにより、寒川に借金を早期に返済するか、店を明け渡すようにせまられる。その背後には、ケンジの唯一残った肉親である弟アツヤ(中村圭太)が、母と妹が亡くなった原因・ケンジを追いつめるべく店を潰そうとしていた。

歌手だった頃のマネージャー樋口(五十嵐三南子)が美花(堀内夏海)を韓国から連れてくる。美花は事件を起こす前のケンジの子供だというのだ。ケンジを父と慕う美花は、韓国にいる病床の母からの手紙を持ってくる。その手紙にはケンジの歌を人生の支えとしてきた美花の母の思いが綴られていた。
母の病院代を稼ぐため日本でケンジと同じ歌手として活躍しようとする美花と落ちぶれた歌手ケンジ、親子2人でテレビ出演するという企画を樋口が持ってきた。

ケンジと美花は親子として分かり合えるのか?
「赤い靴」は店を続けていけるのか?
ケンジは再び歌うことができるのか?

出演者

  • 池田政典(ケンジ)
  • 澤田誠志(サトコ)
  • 中村圭太(アツヤ)
  • いぐち武志(熊雄)
  • 矢嶋俊作(茶谷)
  • 村田尚史(ヒコ)
  • 垂柳敦志(ダン)
  • 佐藤潤平(亮太)
  • 五十嵐三南子(樋口)
  • 内田チエ(ジュン)
  • 宮崎順子(ユーラン)
  • 高嶋みあり(ヨンヒ)
  • 堀内夏海(美花)
  • 竹ノ内啓喜(寒川)

詳しい情報

東京ノスタルジア~15年目のラブレター~

シアターグリーン メインホール
2006年3月8~12日

挿入歌
「一人の青年」池田政典

DVDは最終日12日の昼の部と夜の部を収録

関連リンク

(有)ケイエムシネマ企画ホームページ
中村圭太の所属事務所のサイト。
「東京ノスタルジア~15年目のラブレター~」の舞台を収録したDVDを販売しています。
市販されていませんので、ここでしか購入できません。
マネージャーM日記
以前は東京ノスタルジア公式ブログでした。
現在はマネージャーM日記として、名前を変更して運営が続けられています。
中村圭太の写真が掲載されています。
シアターグリーン
「東京ノスタルジア~15年目のラブレター~」が公演された劇場です。
シアターグリーン公演詳細情報
「東京ノスタルジア~15年目のラブレター~」のちらしを見ることができます。

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